中赤外レーザー式ガスモニター
MIRA Ultra Series
MIRA Ultra Series
AERIS TECHNOLOGIES製のMIRA Ultra Seriesは、吸収分光法を利用した分析計で、光源に中赤外レーザーを利用しています。内部に恒温槽があるため環境温度の変化を受けにくく、温室効果ガスなどの大気中の微量成分を高感度に測定するのに適しています。
測定可能な成分としては、N2O、CO、CO2、CH4、C2H6、COS、ホルムアルデヒドやエチレンオキサイド等があります。一台で測定可能な成分の組み合わせは以下の仕様を参照ください。
装置の操作は付属のタブレットから行い、測定データはUSBメモリーを用いて装置から取り出すことができます。
恒温槽を省き、バッテリーを内蔵した、持ち運んでの測定に便利なPico Seriesもあります。
近赤外レーザーの利用により、ppb以下の高精度でかつ、2ppb の長期間の低ドリフト(CH4+C2H6計の場合)を実現しています。
従来型の多重反射セルに比べ、反射パターンを見直すことで空間上の光路がより密になるように設計されています。同じ光路長でより小さい容量を実現した新発明の多重反射セルにより、装置の小型化に成功しております。
仕様
測定方式 | LAS (レーザー式吸収分光法) |
測定成分 | 【メタン/エタン】、【N2O/CO】、【COS】、【エチレンオキサイド】、【ホルムアルデヒド】のいずれか |
測定濃度 | 20ppb~10,000ppm ※測定成分により異なる |
精度 - アラン分散σ(メタン) | <1ppb/sec ※大気濃度 ※1h移動平均 |
ドリフト(メタン) | 2ppbまたは読み値の0.1%の大きい方 ※1h移動平均 |
サンプリング流量 | 0.3〜1.5L/min ※代表的な範囲、装置仕様による |
濃度表示・操作 | 付属タブレットで表示・制御(Wi-Fi接続) |
データ更新周期 | 1sec |
インターフェース | Wi-Fi、USB、RS232、アナログ出力(オプション) |
データ保存容量 | 32GB |
設置環境 | 15~35℃ 10~95%RH(露結しないこと) |
電源 | AC 100-240V、50/60Hz、25W ※15VDC、3A直接入力可 |
重量 | 約 6 Kg |
寸法 | 38W x 31D x 19H (cm) |
付属品 | タブレット、ACアダプター、USB-RS232変換コネクター、 運送用ケース、GPSユニット(オプション) |
精度とドリフトは、環境温度を周期的に変化させた条件下で、1時間の移動平均により求めています。恒温槽により光学アッセンブリーを熱的に安定にすることで、低ドリフトを達成しています。
近赤外の帯域(1.25〜1.65µm)に比べ、中赤外の帯域(2.5〜4.8µm)は分子による光の吸収が強くなる傾向があります。そのため中赤外帯域のごく狭い範囲の、特定の波長にて発振する中赤外レーザーを用いた MIRA Series では、より高感度に分析が行えます。
容積60mLで光路長13mの多重反射型ガスセルに、光源と検出器を備えたMIRA Seriesの光学アッセンブリーは、精密な制御を要求されるキャビティ式の分析計に比べ、振動と汚れに強くなっています。